企業の人事が求める「素直さ」
企業の求める人物像としてよく耳にする「素直な人」。ここでいう素直さとは、周囲の意見や環境に対応できる柔軟性を指します。
採用においては、自分を主張するよりも、その企業の風土や方針にいかに馴染めるかが重要となります。
柔軟性がなく、自分の意見にこだわりすぎる頑固さがあると、周囲の意見を飲み込むことが難しいでしょう。そのため、周囲からはコミュニケーションがとりづらい人だと思われがちです。
一方で、柔軟性がある人はアドバイスや反対意見などもまっすぐに受け入れられます。どのような環境や変化にも対応でき、大きく成長できる人だと期待されるでしょう。
この素直さは「従順さ」とは異なります。従順さとは、周囲から言われたことを自分で何も考えずに何でも鵜呑みにしてしまうこと。自分の考えを持たずに周囲に流されることは、人事が求める素直さではありません。
素直さを持つためには、「正直さ」というエッセンスが重要です。嘘や偽りがなく、事実に基づいて物事をありのまま伝える正直さがある人は、自分の非を認めることができます。
仕事で失敗したときの嘘や言い訳は、保身のためと映ることが多く、素直な態度とは言えません。まずは正直にありのままの自分を受け入れることが大切です。
人事が惹かれる素直さのある人材
採用において重要な「素直さ」を持った人材には、次の4つのポイントがあります。
変化を受け入れる柔軟性を持っている
どんな環境の変化も受け入れて、臨機応変に対応できる柔軟性は重要です。
昨今、世の中は日々変化しています。 それは、企業を取り巻く環境も同じ。これまでと同じやり方や決まったことにしか対応できないと、どんどん時代に取り残されていきます。
これからの企業の成長には、環境の変化を恐れず、広い視野を持って歩んでいける人材が必要なのです。
失敗を受け入れて次のステップに行ける
仕事での失敗は必ずあります。特に、入社したばかりの頃には慣れないことも多く、ミスを重ねて覚えていくこともあるはずです。
その度に、失敗した事実にばかりこだわって後ろ向きな気持ちになっていては成長は遠のくばかりです。
失敗したらその事実を受け入れて、「なぜ失敗したのか」「どうしたらうまくいったか」自分を深く顧みて磨いていける人はたくましく成長できるでしょう。
どんなベテラン社員でも、企業そのものでさえ失敗することはあります。共に歩んで、成長のチャンスに変えられる人材が求められています。
謙虚な姿勢で他人の話に耳を傾ける
社会人経験が浅いうちは、上司や先輩の話を聞いて教えられた方法をまずは試してみる姿勢が大切です。
経験が浅いということは、自分にはまだ知らない、見えていない考え方があるということを理解する必要があります。そのような段階でオリジナルの考えや意見だけを持って仕事をすると、なかなかうまくいかないでしょう。
話をよく聞けば、アドバイスの重要なポイントを見逃さずにチャレンジすることができます。教えられた方法を試してみながら、徐々に自分に合った方法を見つけていくのが仕事をする上で大切なコツです。
あらゆることを吸収して成長する
自分に直接関係のないことでも、積極的に取り組んでスポンジのように吸収していく姿勢も素直さです。そこで身につけたより多くの知識やスキルは仕事でも役に立つでしょう。
分け隔てない積極的な姿勢は周囲に影響を与えます。周りを良い意味で巻き込んで、何かを成し遂げていく人に共通するのはこのような積極性です。
周囲に応援したいと思ってもらえることで、アドバイスをもらいながら成長していくこともできます。
人事が素直さを求める理由
それでは、人事が素直さを求める理由についてお話ししていきましょう。
成長の可能性を感じる
素直さのある人材には、大きな成長の可能性があります。
身近にいる成功者の意見を素直に取り入れて実行する人は、成長すると言われています。多くの人は、周囲の意見を取り入れているつもりでも、自分の考えを優先してしまいがちな中、そういった考え方ができる方は貴重です。
成功してきた人たちのノウハウやマインドを素直に学んで活かす姿勢を大切にできる人は、将来を期待できるでしょう。
企業の人事担当者が、スキルがまだ未熟だったり、未経験の転職者に求めるのはこういった姿勢です。素直にアドバイスや意見を吸収して成長することを求めています。
職場の風通しを良くしてくれる
人の意見を受け入れる姿勢でいると、仕事を建設的に進めていくことができます。
一人でできる仕事には限りがあります。仕事では、周囲やチームで意見を出し合いながら、物事を決めていきます。
もちろん、自分とは反対の意見を持っている人もいるでしょう。他人の意見を否定して受け入れなかったり、自分の意見を押し通そうとしたりする人たちばかりでは、衝突が生まれてしまいます。人間関係もギスギスしてしまい、仕事にも影響があるでしょう。
周囲の意見を尊重して受け入れる人材であれば、良好な人間関係を保ち、風通しの良い職場を作ることができるのです。
環境の変化に強い人材が欲しい
社会人になると、会社の方針転換や、自分や周囲の異動などで環境が大きく変化することはよくあります。
環境の変化に素直に応じて、速やかに順応する力が求められるのです。変化のたびに受け入れる時間がかかったり、以前までのやり方に固執してしまうと、心身に影響を与え、仕事にも支障が出てしまいます。
どんな環境の変化にも柔軟に対応できる人材は、企業にとってありがたい存在なのです。
人事が求める素直さを養う方法
素直さに自信がない…という人もいるでしょう。普段の心得で素直さを身につけることはできます。
素直さを養うことは、もちろん仕事でも役に立ちますし、人間的な成長にもつながり、より一層内面を美しくしますよ。
新しいことにも前向きに挑戦する
周囲から何かを頼まれたり勧められたりしたら、初めてのことでも積極的に取り組んでみましょう。物事を否定からでなく、肯定から始める思考のクセをつけていくのです。
自分には意味のないと思う小さなことでも、成長につながるかもしれない。そう思うことで、柔軟さを培うことができます。
チャレンジした後は、直面した問題やその解決策について試行錯誤を繰り返すのも大切です。環境に順応する力も養っていきます。
自分と違う意見ほどよく聞く
素直さを持った人は、あらゆる意見をインプットできます。
自分と同じような意見は、共感できますし受け入れやすいですよね。しかし、反対意見はどうしても受け入れられないものです。経験があることは自分の考えも確立しているため、反論したくなることも。
だからこそ、反対意見ほど深堀してよく耳を傾けてみましょう。その上で自分が共感できる点を見つけたり、それでも同調できない理由を考えて、自分の意見を伝えるのです。
このように一度相手の意見を受け入れることで、視野が広がり、新たなアドバイスをもらえるチャンスになります。
ミスをしたときの原因を追究する
自分のミスを嘘で取り繕わない。ごまかしたり隠そうとしたりしない。そのような正直さは、素直さを養うベースになります。
失敗をしたときは、まずは素直に認めましょう。そして、ミスをした原因について深く考えるのです。小さなミスでも、自分の非を認めて原因を考えていく習慣をつけましょう。
失敗から立ち直る経験を重ねていくほど、自分を正直にしてくれます。
人事に素直さをアピールする方法
まず、履歴書やエントリーシートでは、人事が素直さを感じる具体的なエピソードを記載しましょう。例えば、「誰かのアドバイスを受け入れて、出来なかったことが出来るようになった体験」「失敗からミスを認めて対策を行い、同じ過ちを繰り返さなくなった」など。
面接でこのようなエピソードを話すのもよいでしょう。また、面接では受け答えの姿勢でも素直さを見せるチャンスがあります。
それは、話をまっすぐに聞く姿勢と話の理解力です。相手が気持ちよく話せるよう気を配り、心地よい相槌で目を見ながらじっくり傾聴し、相手の話を理解できたことを「○○ということで私の認識は合っていますでしょうか?」など自然に応答などでアピールします。
特に話を聞く姿勢はよく見られるポイントです。相手の話を全身で一生懸命聞く練習をして面接に臨みましょう。
▼最終面接のポイントを以下の記事でもご紹介しています
ピアスグループの人事も素直さを見ています
美容業界大手のピアスグループでも、採用活動において素直さを重視しています。
ピアスグループでは「ホスピタリティ」「チームワーク」「ポジティブ」の3つを採用のポイントとしています。
中でも、ポジティブは失敗したことを素直に受け入れる姿勢です。
「次はどうしたらいいのか」を自分なりに考えたり、周りの人に頼りながら前向きに行動する方や、笑顔でポジティブに取り組める方はピアスグループに向いているでしょう。
未経験でも、ありのままの率直な皆さんの声を尊重する選考・面接を行っています。
ピアスグループの採用ポイントや内定者に多いタイプは以下の記事で詳しくご紹介しているため、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は、人事が求める素直さについてご紹介しました。
素直さを持った人は柔軟性があり、環境の変化に強く、周囲とも良好な関係を築いていける人材です。だからこそ、企業が欲しい人材でもあるのです。
素直さに自信がないという人でも、考え方や行動のクセをつけることで変わることができます。
また、同じく素直さを持った人材を求めるピアスグループでは採用活動を積極的に行っています。
ありのままの皆さんを見たいと考えるピアスグループの選考や面接にご興味を持った方は、ぜひ採用情報をご覧ください。