セラピストとはどんな職業?

セラピストとは、心身を癒やす専門家を指す言葉で、元来は療法士や治療士を意味します。
国家資格が必須の職種から、資格を問わない職種まで多岐にわたり、それぞれ専門的な知識や施術方法が異なります。
3種類のセラピスト
セラピストは大きく分けて、美容・リラクゼーション系セラピスト、医療系セラピスト、メンタル系セラピストの3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
美容・リラクゼーション系セラピスト
美容・リラクゼーション系セラピストは、主にサロンなどで活躍し、リラクゼーション効果の高い施術で心身の悩みに寄り添います。
主な職種
- エステティシャン
- アロマセラピスト
- リフレクソロジスト
- リラクゼーションセラピスト
エステティシャンは、ボディケアやフェイシャルケア、脱毛などの施術を通じて、お客様の体と肌を健やかな状態へと導きます。栄養学や皮膚科学などの専門知識を学び、お客様一人ひとりに最適なケアを提案します。
▼毛穴ケア専門サロン【ウビクエ】のスタッフインタビューでは、フェイシャルエステティシャンの仕事をご紹介しています
アロマセラピストは、アロマオイルを用いたトリートメントやフットバスなどで身体の緊張を和らげ、心身のバランスを整えます。
▼こちらの記事では、アロマセラピーサロン【カオン】で働くアロマセラピストの仕事についてご紹介しています
リフレクソロジストは、反射区や解剖生理学の知識を活かし、リフレクソロジーを通じて体の不調を和らげ、癒やしを提供する専門家です。リフレクソロジーとは、手や足などにある「反射区」を刺激することで自然治癒力を引き出し、全身のバランスを整え、心身のリラックスを促すとされる健康法です。
リラクゼーションセラピストは、頭から足裏まで直接手技を施し、きめ細やかなコミュニケーションを通じて、お客様の心と身体をリラックスさせ、日頃の疲れやストレスを癒やします。主な施術には、ボディケア、足つぼマッサージ、リンパケア、ホットストーンなどがあります。
▼ビューティスパ【カージュラジャ】の現役ビューティセラピストに聞きました!
ボディケアやマッサージなど、施術の特徴はサロンによってさまざまです。例えば、【カージュラジャ】では東洋医学に基づいた「スイナマッサージ」を提供しています。気・血・津液の通り道である経絡に沿って体表をさすり、巡りを調整。循環が整うことで全身の代謝が高まり、健やかで美しい状態へと導くことができます。
興味のある施術技術を習得できるのは、美容・リラクゼーション系セラピストの大きな魅力です。
医療系セラピスト
医療系セラピストには、国家資格が必須となる職種が多く、怪我をした人のリハビリテーションや治療などを行います。
主な職種
- 理学療法士
- 作業療法士
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- 整体師
- 鍼灸師
理学療法士は、運動療法や物理療法によって、ケガや病気などで障害を抱える人のリハビリを行う職業です。
作業療法士も障害を抱える人をサポートします。具体的には、日常生活の動作や家事・芸術活動などの作業療法によって、訓練や指導、援助を行うことが業務です。
柔道整復師は、打撲、捻挫、脱臼、骨折などの損傷を手技で治療します。一方、あん摩マッサージ指圧師は、指圧やマッサージで身体の不調を改善し、健康増進や体力回復をサポートします。
整体師は、手や指を用いて骨格や筋肉の歪みを整え、身体の不調を改善する民間療法を行う専門家です。国家資格ではありませんが、施術や身体の筋肉、骨格に関する深い知識が求められ、専門学校で学んだり、民間資格を取得したりする人も多くいます。
鍼灸師は東洋医学の専門家であり、鍼(はり)と灸(きゅう)を用いて病気の予防や治療、健康回復を図ります。「はり師」と「きゅう師」の国家資格を持つ人が多い職種です。
メンタル系セラピスト
メンタル系セラピストは、メンタルヘルスに関するカウンセリングを行います。精神科病院、学校、児童相談所、老人福祉施設などで活躍しています。
主な職業
- 公認心理師
- 臨床心理士
公認心理師は、国家資格が必須の職種です。心理的な支援を必要とする人の相談に応じ、アドバイスや指導を行います。
一方、臨床心理士は公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。臨床心理学に基づく知識と技術を用いて、人間の心の問題にアプローチします。
ここからは、美容・リラクゼーション系セラピストに焦点を当て、具体的な仕事内容や必要なスキルを深掘りしていきます。
美容・リラクゼーション系セラピストの仕事内容

それでは、美容・リラクゼーション系セラピストの具体的な仕事内容を解説します。
カウンセリング・ヒアリング、施術、アフターケア・フォローアップという大まかな流れに沿って、それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。
カウンセリング・ヒアリング
カウンセリングでは、お客様の心身の疲れやお悩みを丁寧に伺います。
普段の生活習慣やアレルギーなども確認し、実際に身体に触れて状態を把握することもあります。お客様の情報を詳細に聞き取った上で、その方に最適な施術内容を提案します。
施術
セラピストの施術では、お客様が心からリラックスできるような配慮が重要です。力加減や痛みがないかなどを確認しながら、お客様一人ひとりに合わせた癒やしの施術を提供します。
施術中の緊張を和らげるために、こまめにコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことも大切です。
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私が働く【カージュラジャ】では、美意識が高い洗練されたお客様が多いです。最初はどのようなお話をしていいのか分からず、緊張してつまずくことも…。しかし、先輩と何度もロールプレイングなど練習を重ねると、だんだん心の距離を縮められて、自然な会話から伝えたいことをお話しできるようになりました。私自身も楽しみながら施術をできています!
アフターケア・フォローアップ
施術後は、不調が改善されたかをお伺いし、ご自宅でのケアや日常生活のアドバイスを行います。サロンの場合、定期的な再来店によってさらなる効果を実感していただくことが重要です。
そのため、次回のご来店に繋がるようなトークや、きめ細やかなフォローアップも欠かせません。
▼毛穴ケア専門サロン【ウビクエ】の現役フェイシャルスタッフに聞きました!
【ウビクエ】では、施術と合わせてホームケアを実践していただくことでより効果を感じられるため、製品のご提案も仕事の一つ。しかし、時には次回のご来店に繋がらない、ホームケアをお試しいただけないということも…。そんな時、もっとよい伝え方を先輩に聞いて実践するようにしています。
お伝えする順序や言い方をほんの少し工夫するだけでお客様に響く接客ができるようになります。
トークを磨くことも大切な仕事ですね。
セラピストに向いている人の特徴と必要なスキル
美容・リラクゼーション系セラピストには、コミュニケーション能力、専門知識と技術、ストレス管理能力が不可欠です。これらのスキルを兼ね備えている方は、セラピストとして大いに活躍できるでしょう。
聞き上手で共感力の高いコミュニケーション力
お客様の話をじっくりと聞き、そこから最適な提案へと繋げられるコミュニケーション能力は、カウンセリングにおいて極めて重要です。お客様のニーズや感情を深く理解し、お悩みに寄り添う共感力は、強い信頼関係を築く上で欠かせません。
また、お客様のご様子からコンディションを察する細やかな気配りも大切です。言葉を交わさずとも配慮できる方は、接客を通してお客様を笑顔にすることができるでしょう。
▼ビューティスパ【カージュラジャ】のビューティセラピストに聞きました!
あるお客様がご来店されたとき、とてもお疲れのご様子だったのを察しました。私なりに配慮をしながら施術を行い、トリートメント後は笑顔に。「疲れがとれた」と喜んで帰って行かれたのは嬉しかったです。
▼ピアスグループの採用担当に聞きました!
ピアスグループでは、身近にいる人を大切に想うことから始まるホスピタリティ「おもてなしの心」を大切にしています。お客様や他のスタッフのことをよく見て、必要なときに求められる気遣いができる方は活躍していますね。
専門知識や技術を追い求める姿勢
専門知識や技術は職種によって異なりますが、関連資格の取得はもちろん、最新のトレンドや新しい情報に常にアンテナを張り、学び続ける姿勢が求められます。さらに、実践を通じて技術を磨く向上心は、お客様を惹きつける施術へと繋がります。
日々の練習に励んだり、積極的に講習に参加して学んだりできる意欲的な方は、セラピストに非常に適しています。
自分自身やお客様の気持ちを客観視するストレス管理能力
ストレス管理能力も、セラピストにとって不可欠なスキルです。まず、自分自身のストレスを理解し、その対処法を分析できることが重要です。この自己分析は、ストレスを抱えるお客様に対し、より的確なアドバイスをする上で役立ちます。
お客様のストレスを正確に把握することもポイントです。お客様が抱える問題や気持ちを深く理解した上で、最適な提案へと繋げることができます。
心身ともに安定し、ストレスを溜め込まずに気持ちを切り替えられる方は、セラピストの仕事に非常に適しています。
セラピストに関係する資格
医療・メンタル系セラピストには国家資格が必須のものもあれば、民間資格で目指せる職種もあります。また、美容・リラクゼーション系セラピストにも、関連する民間資格がいくつか存在します。
▼美容職におすすめの資格は以下の記事でもご紹介しています
【エステティシャン】AJESTHE認定エステティシャン
日本エステティック協会が発行しています。基本的な知識・技術を持ち、担当範囲のエステティックサービスを適切に提供できるかどうかが問われる検定です。
試験内容は筆記と実技試験の2種類あります。受験資格は、協会認定校での300時間以上コースまたは1000時間以上コースの修了、もしくは実務経験が1年以上のどちらか一方を満たしていること。
スクールで講座を受講している方や、エステサロンに入りたてのエステティシャンの方におすすめです。
上位資格として、「AJESTHE認定上級エステティシャン」などがあります。
【アロマセラピスト】アロマテラピー検定
公益社団法人日本アロマ環境協会が、アロマテラピートリートメントやコンサルテーションを実践できる能力を認定する資格です。資格取得には、アロマセラピスト学科試験およびトリートメント実技試験の合格、カルテ講習の修了、資格登録手続きが条件となります。
アロマセラピストとしてサロンを経営したい方や、病院・施設でのアロマテラピートリートメントを行いたい方におすすめの資格です。
▼アロマセラピーサロン【カオン】の現役アロマセラピストに聞きました!
私は学生時代にアロマテラピー検定の1級を取得するほどアロマの世界に興味があったことがきっかけで、アロマセラピーサロンであるカオンで働き始めました。私のようにアロマの世界を追求したいなら、おすすめの資格です。
【リフレクソロジスト】レギュラーライセンスなど
日本リフレクソロジスト認定機構(JREC)では、レギュラー、マスター、インストラクター、トップインストラクターといった複数のライセンスを発行しています。
それぞれのライセンスに対応した専門的な学習を修了し、各認定試験に合格した上で会員登録をすることで取得が可能です。
セラピストのワークライフバランスは職場選びがカギ
美容・リラクゼーション系セラピストには、多様な働き方があります。
フルタイムで積極的にキャリアを築きたい方、ご家族やご自身の都合に合わせて働きたいパートタイム、自由度の高い働き方を求めるフリーランスなど、ライフスタイルに合わせた選択肢があります。
ただし、パートタイムでは収入が限られること、フリーランスでは安定性に欠けるといったデメリットも考慮が必要です。
特にフルタイムで働く場合、ワークライフバランスを重視するのであれば、サロン選びは慎重に行いましょう。長時間勤務が常態化している、シフト管理が不十分、残業代が未払い、給与の遅延など、問題のあるサロンも残念ながら存在します。
ピアスグループではセラピストを募集中!

美容業界大手のピアスグループでは、毛穴ケア専門サロン【ウビクエ】やビューティスパ【カージュラジャ】、アロマセラピーサロン【カオン】などを展開しており、エステティシャンやフェイシャルスタッフを募集しています。
ピアスグループで働く魅力は、技術を磨きながら、福利厚生の整った安心できる環境で働けることです。
▼ピアスグループの福利厚生は以下の記事でもご紹介しています
未経験でも充実した研修で店舗デビューをサポートするのもピアスグループの特徴です。
まとめ
今回は、美容・リラクゼーション系セラピストを中心に、その仕事内容について詳しく解説しました。セラピストは、専門知識や技術に加え、高いコミュニケーション能力とお客様のストレスに寄り添う力が求められる、やりがいのある職業です。
もしセラピストの仕事に少しでもご興味をお持ちいただけたなら、ぜひピアスグループの採用情報をご覧になってみてください。各ブランドのページをご覧いただくことで、より具体的な働くイメージが掴めるはずです。